墓じまいの流れと注意点|スムーズに進むためのポイント

石職人 T.T.

業界経験この道30年の石職人です。今回は「墓じまいの流れと注意点|スムーズに進むためのポイント」について簡単に説明します。

墓じまいは、先祖代々のお墓を整理し、新たな供養の形を考える大切なプロセスです。
しかし、手続きや費用、関係者との調整など、さまざまな課題が伴います。
本記事では、墓じまいの流れや注意点を解説し、スムーズに進めるためのポイントをご紹介します。

1.墓じまいとは?

墓じまいとは、現在あるお墓を撤去し、ご遺骨を永代供養墓(合葬墓)や納骨堂へ移す手続きを指します。
少子高齢化やライフスタイルの変化により、先祖のお墓の管理が難しくなるケースが増えています。

2.墓じまいの一般的な流れ

墓じまいは、以下の手順で進めるのが一般的です。

(1) 親族の合意を得る

お墓の移転や撤去は、家族や親族の同意が必要です。
トラブルを避けるため、事前に話し合いをしましょう。

(2) 既存の墓地の管理者や、菩提寺に相談をする

現在のお墓から他の場所へ改葬する意向がある旨を伝え、お墓を撤去後の墓地の原状回復の程度の確認を行います。その場合、お墓を撤去する石材店も同席していただくとその後の流れもスムーズに行えます。
また、お寺を離壇する場合は、離壇料が発生するお寺もありますので、その確認もすることが大事です。

(3) 受け入れ先を決める

遺骨を移す先として、永代供養墓(合葬墓)、納骨堂、樹木葬などの選択肢があります。
希望する供養方法に合った場所を選びましょう。

(4) 改葬許可申請を行う

遺骨を別の場所へ移すには、役所で「改葬許可証」を取得する必要があります。
提出書類には、現在のお墓の管理者が発行する「埋葬証明書」などが必要になります。

(5) 閉眼供養を行う

墓じまいの際は、僧侶にお願いして閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的です。
宗派によって儀式が異なるため、菩提寺に相談しましょう。

(6) 墓石撤去・遺骨の取り出し

石材店に依頼して墓石を撤去し、遺骨を取り出します。
業者の選定は慎重に行い、見積もりを比較するとよいでしょう。

(7) 墓地の原状回復

墓地管理者の指示に従い、墓地を整地し、契約終了手続きを行います。

(8) 新たな納骨先への納骨と開眼供養

最後に新しい納骨先に遺骨を安置し、納骨の法要や開眼供養など行います。

3.墓じまいを進める際の注意点

墓じまいをスムーズに進めるために、以下の点に注意しましょう。

・親族間のトラブルを避ける

親族全員の合意がないと、後々トラブルに発展することがあります。話し合いを丁寧に行いましょう。

・費用の相場を把握する

墓じまいの費用は、墓石の大きさや立地によって異なります。
相場を把握し、適正価格で依頼できるようにしましょう。

・改葬許可の申請を早めに進める

改葬許可の取得には時間がかかることがあるため、早めの準備が重要です。
各自治体によって申請資料の詳細も異なるため、早めに問い合わせをしましょう。

4.費用を抑えるためのポイント

墓じまいの費用を抑えるためには、以下の点を意識しましょう。

・複数の石材店から見積もりを取る

業者によって価格が異なるため、複数社の見積もりを比較することで、コストを抑えることができます。

・お寺や霊園と相談する

お寺や霊園によっては、墓じまいの費用を抑える提案をしてくれる場合があります。
まずは相談してみましょう。

・遺骨の受け入れ先を慎重に選ぶ

納骨堂や永代供養墓の費用は、場所や管理方法によって異なります。
事前に費用を確認し、負担の少ない選択肢を選びましょう。

5.まとめ

墓じまいは、計画的に進めることでスムーズに完了します。
親族との合意、霊園の管理者や菩提寺との打合せ、改葬許可の取得、石材店の選定など、各ステップを丁寧に進めることが大切です。
トラブルを避けるためにも、事前の準備をしっかり行い、後悔のない形で供養を続けましょう。

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