離檀とは?意味や手続き、注意点を解説


業界経験この道30年の石職人です。今回は「離檀とは?意味や手続き、注意点を解説」について簡単に説明します。
離檀(読み方:りだん)とは、特定の宗派やお寺からお墓を移転・撤去して、檀家(読み方:だんか)を離れることです。
近年、墓じまいや改葬とともに離檀を検討する人が増えています。
1.離檀とは?

離檀(読み方:りだん)とは、特定の寺院や宗派の檀家を辞めることを意味します。
仏教の多くの宗派では檀家制度があり、お寺の運営を支援する役割を担っています。
しかし、ライフスタイルの変化や経済的な理由、墓じまいによる改葬の必要性などから、離檀を選択する人が増えています。
2.離檀を考える理由
離檀を考える背景には、さまざまな理由があります。
- 墓じまいのため:
お墓を処分し、永代供養墓や納骨堂へ改葬する際に、檀家を辞める場合がある。 - 経済的負担の軽減:
寺院への寄付や管理費の支払いが負担になります。 - 引っ越しやライフスタイルの変化:
遠方に住んでおり、檀家を続けるのが難しい。 - 宗教観の変化:
特定の宗派に属しながら、新たに信仰する宗教に改宗するため。
3.離檀の手続きと流れ
離檀の手続きをする際は、以下の手順を進めます。
- お寺に相談する
まずは菩提寺(檀家として所属している寺院)に離檀の意思を伝えます。
この際、住職と直接話すことで円満に進みやすくなります。 - 離檀届の提出
寺院によっては、離檀届の提出が求められることがあります。
離檀届の書式はお寺ごとに異なるため、事前に確認しましょう。 - 離檀料の支払い
離檀料は檀家をやめる際に寺院に包むお布施で、感謝の気持ちを表現するものです。
離檀料は受取らないという良心的な寺院も多いですが、これまで長年ご先祖をお守りいただいたことに対する感謝を示し「お気持ち」としてお渡しすることができます。
また、寺院によっては離檀料を請求してくるといったケースもあります。
金額は寺院の格や方針、地域性によって様々ですが、数万円〜数十万円程度が一般的です。 - 墓じまいや改葬の手続き
お寺の境内にお墓がある場合、改葬の時期などを決める必要があります。
墓じまいをする場合は、石材店に依頼して進めます。
4.離檀にかかる費用
離檀に関連する費用には、以下のようなものがあります。
- 離檀料:
お寺に感謝の意を表すお布施です。数万円〜数十万円程度が相場。 - 改葬費用:
墓じまいや新しい納骨先の費用。20万円〜50万円程度。 - その他の手数料:
書類作成や手続きに費用がかかる場合があります。0円~数千円程度
費用は寺院や状況によって変わるため、事前に確認することが大切です。
5. 離檀の際の注意点

離檀をスムーズに進むためには、以下の点に注意しましょう。
- 菩提寺との関係を大切にする
お寺に対して誠意を持って話し合うことで、トラブルを免れることができます。 - 離檀料の確認
離檀料の金額や支払い方法を事前に確認し、納得した交渉を進めましょう。 - 墓じまい・改葬の計画を立てる
離檀後のお墓の管理をどうするか、墓じまいの際の改葬先の選定など家族と相談しながら決めましょう。
6.まとめ
離檀は、お墓の継承や管理に関する現代的な課題に対応するための選択肢の一つです。
家族や親族とよく相談し、菩提寺とも丁寧にコミュニケーションを取りながら進めることが大切です。
社会構造の変化に伴い、従来の檀家制度では対応しきれない状況も増えていますが、関係者全員が納得できる形で進めることが重要です。