お盆とお彼岸の違いとは?それぞれの意味と供養の仕方

お盆とお彼岸の違いとは?それぞれの意味と供養の仕方のタイトル
石職人 T.T.

業界経験この道30年の石職人です。今回は「お盆とお彼岸の違いとは?それぞれの意味と供養の仕方」について簡単に説明します。

この記事では、お盆(読み方:おぼん)お彼岸(読み方:おひがん)の違いを解説し、それぞれの由来や供養の方法について解説します。
ご先祖様への供養をより丁寧に行いたい方は、ぜひ参考にしてください。

1.お盆とは?その意味と由来

お盆の灯篭流し


お盆(盂蘭盆会)は、ご先祖様の霊をお迎えし、供養する日本の伝統的な行事です。
一般的には8月13日から16日(地域によっては7月)に行われます。

お盆の由来】

お盆の由来は、仏教の「盂蘭盆経(読み方:うらぼんきょう)」にあります。
お釈迦様の弟子である目連尊者が亡き母を救うために、供養を行ったと説いたことが最初とされています。


2.お彼岸とは?その意味と由来

お彼岸は、春分の日(3月)と秋分の日(9月)を中心とした7日間に行われる仏教行事です。
この期間は、昼と夜の長さがほぼ同じになり、仏教では極楽浄土に最も近い期間とされています。

お彼岸の由来】

「彼岸」とは、仏教における悟りの世界(極楽浄土)と、煩悩と迷いの多い現世(此岸)が最も近づく時期で、思いが通じやすくなる期間と言われています。


3.お盆とお彼岸の違い

項目お盆お彼岸
時期8月(または7月)春分・秋分の日を中日とした7日間
目的ご先祖様の霊を迎えて供養極楽浄土に思いをはせ、善行積む
供養方法お墓参り、仏壇へのお供え、迎え火・送り火、盆踊りお墓参り、仏壇へのお供え、善行を行う
宗教的背景仏教+民間信仰仏教

お盆は「ご先祖様を迎えて供養する行事」、お彼岸は「自分自身が善行を積む行事」としての側面もあることが特徴です。


4.それぞれの供養の仕方

【お盆の供養】

  • 迎え火
    ご先祖様のお迎えのために玄関先で火を灯します。
  • お墓参り
    ご先祖様のご供養のため、お墓の掃除やローソクを灯しお線香を供えます。
  • 精霊馬(読み方:しょうりょううま)
    ナスやキュウリで作った馬や牛の乗り物を用意し、霊の移動を助けます。
  • 盆踊り
    ご先祖様の霊を慰めるために行われる伝統行事です。

お彼岸の供養】

  • お墓参り
    春と秋の2回行うことで、よりご先祖様との縁を守ります。
  • 仏壇のお供え
    「ぼたもち(春)」や「おはぎ(秋)」をお供え、感謝の気持ちを表します。
  • 六波羅蜜の実践
    仏教の教えに基づき、「布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧」を行うことが推奨されます。

5.まとめ

お墓の前に彼岸花が咲いている


お盆とお彼岸は、どちらも大切な先祖供養の機会ですが、その意味合いと方法には違いがあります。
お盆は先祖の霊を迎え入れる行事であり、お彼岸は極楽浄土にいる先祖を思い、敬う期間です。

どちらの行事も、現代のライフスタイルに合わせて柔軟に対応することが可能です。
例えば、お墓がない場合でも、自宅で花を飾ったり、お供えをしたりすることで、先祖を敬う気持ちを表すことができます。

大切なのは、これらの行事を通じて先祖に感謝し、家族の絆を深めることです。
伝統的な方法にこだわらず、自分なりの方法で先祖を敬う気持ちを表現することが、現代の供養の在り方として重要です。

※ 地域によって様々な風習があります。また、宗派により教えが異なる場合がありますので、菩提寺の宗旨に習うことが大切です。


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